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第10回青森県株式会社八光水産

「買わずに怒られるより買って怒られろ」
異色キャリアの親子が踏み出す増産への一歩

「昔はイカ釣り船が太平洋沖のこのあたりまで出て、アカイカをたくさん獲っていました。でも今は昔ほど穫れなくなっていて、代わりにペルーやチリの沖合で穫れるアメリカオオアカイカの輸入物が入ってきています。うちで扱うイカも2~3割ほどが輸入物です」

八光水産の松橋晃司さん(左)と松橋千枝子さん(右)

▲八光水産の松橋晃司さん(左)と松橋千枝子さん(右)

八光水産(青森県八戸市)の営業部長、松橋晃司さんは、世界地図に広がる太平洋を指でなぞりながら、イカ漁場の変遷を説明してくれました。その横に座るのは常務取締役の松橋千枝子さん。二人は親子です。

全国有数のイカの水揚げ量を誇る八戸港では、昨年約2万8千トンのイカが水揚げされました。その金額(水揚げ高)は、八戸港全体の実に43%を占める約85億円。

この八戸港が“イカの港”であることは全国的にも有名ですが、松橋さんが言うように近年は水揚げ量が減っており、2011年以降の推移は約5万6千トン、4万5千トン、3万3千トン、3万7千トン、そして2万8千トンと、5年で半分になってしまいました。

取り扱い品目の9割をイカが占める八光水産にとって、それは大きな悩みの種でした。国産イカの水揚げ量が減ったことで同社も輸入イカを一部扱うようになりましたが、輸入イカでは利益が出にくいといいます。市場で希望の買い値を出せる国産イカと違って、輸入業者からあらかじめ決まった価格で買うことになるからです。収益性を維持するためには、何か手を打たなければなりませんでした。

「国産イカの漁期は短いので、その時期にどれだけ多く原料を凍結できるかが鍵になりますが、これまでは八戸市水産加工業協同組合の冷凍設備を他社さんと譲り合いながら使っていたので、生産能力に限界がありました。ところが弊社は冷凍設備を買い取り、そこに凍結作業を効率化するための新しい機材を昨年導入しました。これにより生産能力が大幅にアップしたのです」(晃司さん)

平成27年度水産加工業販路回復取組支援事業により、搬送用コンベアや自動定量器など、原料凍結の作業を効率化するための機材を揃えることが出来たので、水揚げされたばかりの新鮮なイカをより多く、よりスピーディーに冷凍保存することができるようになりました。これまで1日10トンほどだった凍結処理能力は2倍に増え、自社設備としていつでも使えるようになったことで100トンほどだった年間の処理能力も4~5倍になるといいます。

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