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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第34回茨城県株式会社カネト

大津港との「近さ」を武器にして、柔軟に商品開発に取り組む

茨城県の北端に位置する大津港。そこから車で数分の高台に、しらす・小女子の釜揚げを中心に、あんこう、メヒカリ、カニなど様々な水産物の加工を営む株式会社カネトはあります。

現在は二代目の社長・鈴木淳二さんと、息子の裕介さんを中心に経営。周辺では後継者がおらず廃業していくところも目立つ中、幼い頃から魚に親しみ、築地で仲買人もしていた裕介さんが家業を継いだのは自然な流れでした。

▲ カネトの鈴木裕介さん

▲ カネトの鈴木裕介さん

しかしその道のりは順風満帆とは言えませんでした。裕介さんがカネトに入社して、わずか2~3年で震災が襲ったのです。工場は高台にあったため津波こそまぬがれましたが、揺れはひどく、工場の冷蔵庫には大きなヒビが入りました。また大津港近くにあった裕介さんの住まいは津波にも見舞われました。

「幸いにも人的な被害はありませんでしたが、自分の家は傾いて住めなくなりましたし、隣の家は胸まで波が来るような状況でした。テレビで見るような感じの光景が本当に目の前に広がっていて、もう何と言っていいか…。震災当時はとにかく生活のことで精いっぱいで、仕事のことなど何も考えられない状況でした」(鈴木裕介さん・以下「 」内同)

その後、大津港では操業規制がかかり、漁が再開したと言える状態になったのは震災から2年がたった頃。それまでは生産をするだけの水揚げがなかったため、大津港水産加工協同組合の臨時職員として働き、従業員の方にも自宅待機してもらっていたそうです。

▲ 県内随一の施網漁港として年間数万トンの漁獲量を誇る大津港

▲ 県内随一の施網漁港として
年間数万トンの漁獲量を誇る大津港

「家業を継いだものの、まともに仕事を覚えないうちに震災が来て。焦っても大津港から船が出ないのでは、生産のしようがない。浜にあった組合保有の冷蔵庫の掃除などその時出来ることをしながら、皆でずっと船が出るのを待っていました。震災後1~2年は何も出来なかったんじゃないかな」

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