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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第39回宮城県株式会社塩釜水産食品

鮭のエキスパートとして世の中で一番いいものを作りつづけるための挑戦

宮城県塩竈市で、塩釜水産加工業協同組合(1949年設立)より製造と営業部門を独立させた形で1983年に設立した「株式会社塩釜水産食品」。創業当時から半世紀以上に渡り、鮭を使った製品を作り続けています。

現在の主力商品は、ロシア、カムチャッカ沿岸で漁獲された紅鮭を使った加工品。今でこそ、安定した品質の原料を手に入れることが出来るようになったと言いますが、ここまで来るのに随分と苦労があったそうです。

▲ 専務取締役の髙橋幸浩さん

▲ 専務取締役の髙橋幸浩さん

創業当初は、アラスカ産紅鮭を中心に製造販売を行っていましたが、十数年前原料の高騰が続き、どうしたものかと悩んでいました。その時ふとロシア・カムチャッカ半島湾岸で漁獲される紅鮭を仕入れてみたのです。食べてみたら、脂が多く旨味も強く、この原料に一目ぼれしました」(髙橋幸浩さん、以下「」内同)

しかし、当時は、ロシア現地での原料選別が機能しておらず、紅鮭以外の魚種が入っていたり、鮮度の悪いものが混在していたり、大きさも不揃いで、なかには内臓のみが入っていることもあったそう。

「これではだめだ、せっかくの美味しい紅鮭が台無しになる。そう思った瞬間、“よし、現地に行こう”そう決意しました」

それは1999年、実行に移されました。しかし現地に行ってみると、民族、文化、振る舞い、全てが日本とは違い、このような状況で、日本人の自分たちだけで現地で加工等の指導を行うことに限界を感じました。この経験により、日本人だけでの指導は困難であり、現地の協力企業の力が必要だということが分かったといいます。それから勉強に勉強を重ね、ついに2年後、協力してくれる現地のロシア企業を見つけることが出来たのです。

「まずは協力企業のロシア人パートナーを、1ヶ月当社の工場に連れてきて、ロシアで漁獲された原料がどのような商品となっているのかを実地研修してもらおう。そうすれば、どのような原料からどのような製品ができるのかがわかり、現地の製品づくりの指導者として育てられるのではないか!と考えました」

その後、実地研修を終えたロシア人のパートナーと現地の工場等に行き、改めて生産管理の監督・指導を行いました。これにより、それまで歩留まり率の悪かった工程が、最終製品の規格に合わせた原料の生産が可能になり、ロスなく注文を行うことができるようになったのです。

苦難を乗り越えた結果として塩釜水産食品は、ロシア産紅鮭において初の試みとなるトレーサビリティの確立を成し遂げました。
現在では、同社の4割がトレーサビリティを取れている製品となっており、未だ業界においては、このような試みを行っているところはなく、大きな優位材料となっています。

  • ▲ ロシア・オゼルナヤ河口での紅鮭漁

    ▲ ロシア・オゼルナヤ河口での紅鮭漁

  • ▲ ロシア現地工場で下処理された獲れたての紅鮭

    ▲ ロシア現地工場で下処理された獲れたての紅鮭

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