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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第85回岩手県株式会社大濱正商店

電子膨張弁制御の冷凍機設備で凍結能力向上
「一次加工の質にこだわる会社に」

東日本大震災から7年が経ち、交通インフラは回復しているかのようにも思える三陸地方ですが、今なおこんな物流事情があるようです。

大濱正商店では主に営業を担当している大濱晴美さん

▲ 大濱正商店では主に営業を担当している大濱晴美さん

「宮古市では、震災前に走っていた築地(東京)へのトラックの直送便がなくなりました。宮古全体の荷物の量が少なくなってしまったからです。
そのため今は、気仙沼や石巻などの経由地にいったん送ってから、運んでもらっています。中継を挟む分、輸送コストが上がり、収益を確保するのが難しくなっています。関西方面への便も、毎日あったのが今では週2回だけ。そのうち元通りになるだろうと思っていましたが、物流は今も戻らないままです」

そう話すのは、岩手県宮古市の水産加工業者、大濱正(おおはまただし)商店の常務取締役大濱晴美さん。三陸地方では震災後、地元の港の水揚げ量が減り、宮古のように全体の生産量が回復していない地域もあります

主にイカの一次加工などを手がける大濱正商店。その成り立ちは、会社名にもその名が残る大濱正さんの父母、大濱清左衛門(せいざえもん)さんと、友起(ゆき)さんの代まで遡ります。

「私の夫の千歳(ちとし)が現社長で、大濱正は千歳の父に当たります。正の父・清左衛門さんと母・友起さんはもともと富山でむしろや網などを仕入れて、それを三陸の漁師に売っていました。ところが距離が離れていることもあって商売が難しくなり、宮古に移住してきたのだそうです。その後、清左衛門さんが亡くなったことなどもあり、生計を立てるため友起さんが魚の行商を始めたのが、水産関連の仕事の始まりと聞いています」(晴美さん)

昭和34年(1959年)に現在の場所に加工場を作り、魚から油を取る仕事を開始。その後、冷蔵庫を建ててからは、冷凍加工業にシフトし、昭和62年(1987年)に大濱正商店が会社として設立されます。

「前浜で取れる魚の選別や凍結加工がメインでしたが、サンマやサバのみりん干しや丸干したらなどの干物加工も行っていました。会社設立当時には主にイカを扱っていて、皮をむき汚れを除去し部位の仕分け規格選別などの一次加工を現在まで続けています」(晴美さん)

  • イカの冷凍一次加工は現在も続く主力の事業

    ▲ イカの冷凍一次加工は現在も続く主力の事業

  • 箱詰して冷凍保管される「ロールイカ」

    ▲ 箱詰して冷凍保管される「ロールイカ」

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