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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第102回宮城県有限会社 橋本水産食品

歌津地区の「おふくろの味」を
もっと長持ちさせるパックシーラー

サンマやサバの昆布巻き、塩ウニ、ホタテの煮物、メカブ漬など、三陸の水産物を使った商品がズラリと並ぶ店内。ガラス越しには昆布巻を作る工場見学もできてしまうこのお店は、いったい何屋さん?

  • 工場併設の橋本水産食品の直営店

    ▲ 工場併設の橋本水産食品の直営店

  • 三陸産原料を使った豊富な商品ラインナップ

    ▲ 三陸産原料を使った豊富な商品ラインナップ

代々漁師の家で生まれ育った橋本水産食品の千葉孝浩さん

▲ 代々漁師の家で生まれ育った
橋本水産食品の千葉孝浩さん

「当社は三陸で取れるサンマやサバ、ウニ、ホタテ、ホヤなどを使った製品の加工と販売をしていますが、何屋さんかと聞かれたら、『サンマの昆布巻き屋です』と答えています」(橋本水産食品取締役の千葉孝浩さん、以下同)

水産加工食品ブランド「漁師 歌津小太郎」を展開する橋本水産食品(宮城県・三陸町)では、ニシンやサバの昆布巻も作っていますが、サンマが主力となっているのは地域的な背景があるからだそうです。全国有数のサンマの水揚げを誇る気仙沼港と女川港の、ちょうど中間地点にある南三陸町の歌津地区には昔から、サンマ漁船の乗組員として働く人が多くいます。千葉さんによると、サンマの昆布巻きは、その乗組員たちがサンマを家に持ち帰ったことから地域に定着したといいます。

「今はそういう話を聞きませんが、昔はサンマ漁船の乗組員たちが、給料とは別にサンマをたくさんもらって持ち帰ったそうです。まだほとんどの家庭に冷蔵庫がない時代で、自分の家だけでは腐らせてしまうので隣近所にも配り、さらに日持ちさせるために佃煮や昆布巻きにしていました。それが家庭料理となってこの地域に定着したのだそうです」

橋本水産食品がサンマの昆布巻き加工を始めたのは、今から30年ほど前のこと。当時まだ子供だった千葉さんは、「消費税が導入された年」と記憶していました。

「千葉家は代々漁師の家系で、私の父、千葉小太郎(社長)は77歳の今も現役の漁師として、ウニ漁、アワビ漁の解禁日には海に出ています。以前はワカメやホヤなども取っていました。漁業と並行して水産加工業を始めたのは、父が水産加工場を建てた昭和50年(1975年)のことです。消費税が導入された平成元年(1989年)に、何か新しい加工品を作ろうという話からサンマの昆布巻き加工をすることになりました」

その後、「漁師 歌津小太郎」として自社製品をブランド化させると、今度は仙台の百貨店でテナントを持つようにもなりました。しかしそのテナントも、東日本大震災により撤退を余儀なくされます。

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