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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第105回宮城県三洋食品株式会社

持ち前のチームワークで、今度こそ、真の再生を

三洋食品株式会社の創業は昭和25年。マグロのメッカである静岡県の焼津市で誕生し、昭和40年代に石巻市に進出しました。創業以来、長年製造してきたのはツナ缶。震災以前は、主として大手ツナ缶メーカーの受託生産工場として、1日に30万缶もの生産規模を誇っていました。

三洋食品株式会社 石巻事業部課長 中村伸博さん

▲ 三洋食品株式会社 石巻事業部課長
中村伸博さん

「30万缶と言うのは、積み上げると、ほぼ富士山が二つ分の高さになるくらいの量です。それを毎日、毎日製造していました。大手さんとのおつきあいは長く、市場に流通している量の大部分を三洋食品が担っていました」(三洋食品株式会社 石巻事業部課長 中村伸博さん)

自社製品のプリンス缶(ツナフレーク)。創業以来のロングセラー

▲ 自社製品のプリンス缶(ツナフレーク)。
創業以来のロングセラー

実は三洋食品は、日本でツナ缶の製造を始めた先駆け。そのため大手企業からの信頼も非常に厚かったのです。また大手企業の受託製品だけでなく、前浜に揚がる4~5kgのビンナガマグロ等を使用したこだわりの自社製品も製造しています。フレッシュなまぐろは肉質が軟らかく、非常にジューシーに仕上がるのだそうです。

震災後はツナ缶だけでなく、大手コンビニエンスストア向けに多様な缶詰を製造。各種「さば缶詰」「いわし缶詰」などの定番だけでなく、「帆立とエリンギのバターしょうゆ風味」「燻製をほどこした鮭ハラス焼」などおつまみにうってつけの製品なども手掛けています。今回いくつか試食をさせていただきましたが、どの製品もそれぞれの特徴を生かし大変美味しかったです。

さばの味噌煮。ボリュームも満点

▲ さばの味噌煮。ボリュームも満点

特に、「さばの味噌煮」は、見た目は濃厚な味噌の味付けを連想したのですが、実際に食べて感じるのは、脂が豊富でまろやかな、サバ本来の旨味。肉厚な身がほろっと柔らかく溶けていきます。味噌はなめらかで、サバを惹きたてる名脇役に徹し、魚の臭みも、缶独特の香りも全く感じません。

「ウチの缶詰は1つで十分にご飯のおかずや酒のおつまみになると思います。賞味期限は3年ですが、一番美味しいのは製造から1~2年後。味がしみこんで、もっと美味しくなるんですよ。また骨も皮も含めた魚の栄養すべてがいただけるところも缶詰ならではの良さですね」(中村さん)

最近はテレビ番組の影響もあって、さば缶は全国的に品薄が続いているのだそう。昼夜2交代制で、工場をフル稼働させても供給が追い付かないほどだそうです。ただしこのブームが来るまでは、缶詰は「薄利多売」のイメージが強かった製品。ここまでの復活を遂げるには、大きな苦労がありました。

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