復興水産加工業 販路回復推進センター

 

販路回復・助成事業・アドバイザー 相談の申し込み

企業紹介企業紹介

企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第119回福島県丸源水産食品

ごまかすな――
職人気質の父からつないだ「縄文干し」の味

地元で取れた新鮮な「常磐もの」の魚を下処理し、独自の調味液に漬け込んで氷温熟成。一晩寝かせた魚を洗浄した後、今度は日陰で扇風機の風を当てながらじっくりと干しあげ、下処理から完成するまでに3日間ほどかかります。これが丸源水産食品(福島県いわき市)こだわりの「縄文干し」の製法です。通常の干物よりも手間はかかるそうですが、味のほうはどうなのでしょう?

創業者の孫にあたる丸源水産食品店主の佐藤幹一郎さん

▲ 創業者の孫にあたる丸源水産食品店主の
佐藤幹一郎さん

「時間をかけている分、旨味が凝縮されています。普通の干物に比べて魚のにおいが少なく、焼くといい臭いがするので、お子さんや魚が苦手な方でもおいしく食べられるとご好評をいただいています。解凍後に水が出にくく、焼いても身が小さくなりにくいのが特徴です」(丸源水産食品店主の佐藤幹一郎さん、以下「」内同)

1936(昭和11)年、練り物加工から始まった丸源水産食品(創業当時の名前は丸源商店)。練り物にプラスする形で干物づくりを始めましたが、現在は干物づくりに特化しています。練り物は仙台や東京、名古屋などにも出荷するほど盛況でしたが、大手メーカーが練り物に参入した頃から、売り上げが下がり始めたのだそうです。当時の社長、佐藤さんの父・勝彦さんは、その時ある決断をしました。

「私が高校生だった1986(昭和61)年に、父が『このままではダメだ』と言って独自の製法で干物を始めました。住居内の風通しのよい場所に魚を吊るして干していた縄文人の知恵に学び『縄文干し』と名付けて売り出すと、素朴な味わいが評価されてその年の『観光みやげ品コンクール』で県知事賞を受賞しました」

縄文干しはその後も「全国水産加工たべもの展」で水産庁長官賞をするなどして、さらに評価を高めていきます。

「ただ、賞をもらったからといって、すぐに商品が売れるほど甘くはありませんでした。商品が売れるようになったのは、物産展などに積極的に出ていくようになってからです」

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
TOP