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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第125回宮城県有限会社マルタ水産

自慢のオリジナリティを武器に、
自分たちだけでなく地域全体を元気にしたい

マルタ水産の創業は昭和43年。もともと漁師だった、現社長のお父様が加工を始めたのがきっかけでした。最初に扱った商品は、真ガレイの干物や、小女子の天日干し。その後、大手企業の下請け事業を始め、順調に業績を伸ばしてきました。

「閖上はその昔、仙台藩の台所と言われた土地でした。浜も豊かだし、伊達政宗が築いた貞上掘りと呼ばれる運河のおかげで一大物流拠点でもありました。自分の父の代も前浜の魚を中心に商いをしていました」(有限会社マルタ水産 代表取締役 相澤 信幸さん、以下「信幸さん」という)

有限会社マルタ水産 代表取締役 相澤 信幸さん
▲ 有限会社マルタ水産 代表取締役 相澤 信幸さん

ご両親からマルタ水産を引き継いだ信幸さんは、ご自分の代になって次々と新しい商品を作るようになります。その代表格が「閖上産 赤貝の塩漬け」。商品名に「閖上産」と入っているのは閖上が昔から赤貝の名産地だから。実は誰もが知る銀座の高級寿司店でも「赤貝は閖上産」にこだわっているのだそう。そんな品質の良い赤貝でも、サイズが合わなかったり、殻に傷がついたりで寿司ネタにはなるのは一部。そこで安く取引される赤貝に付加価値をつけて販売することにしたのです。

「赤貝はマンガン漁という底引き網漁で獲ります。マンガン漁の網には、手前に熊手のような鉄の爪が付いています。この爪で海底の砂を掘り起こすのですが、その時に殻に傷がついてしまうものが多くあるので、それを商品化しました。殻に傷がついても中身は高級寿司店で出てくるものと変わりませんから」(信幸さん)

マルタ水産の赤貝の塩漬けは、宮城県の加工品の品評会で、最高位の農林水産大臣賞を受賞。その他にも、真ガレイの一夜干しに利尻昆布を使ったり、小女子も天日干しにこだわるなど、「人とは違う」工夫をずっと積み重ねてきました。

「いつも人より先に先に、ということを考えます。ウチは大規模ではないので、人と同じことをしていたら負けてしまう。付加価値が大事なんです。若い頃は小女子を追いかけて北上し、利尻島に工場を借りていた時期もありました。利尻昆布なんて高い商材を使えるのは、その当時の漁師の友達から端切れを安く譲ってもらえるからなんです」(信幸さん)

▲ 閖上産の赤貝(左)と農林水産大臣賞を受賞した「閖上産 赤貝の塩漬け」(右)

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