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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第141回宮城県株式会社ミヤカン

恩返しと今後の発展のために、
「地域一番ブランド」を目指す

株式会社ミヤカンは、地元で長く愛される歴史のある会社です。戦前から缶詰会社として事業を開始していましたが、戦時統制下の1942年には、宮城県合同缶詰株式会社として組織下に統合され、軍に物資の供給を行っていました。そして戦後、統制解除により企業の再編成が行われ、「宮城缶詰株式会社」として創業したのが現在のミヤカンの前身となります。

▲ 株式会社ミヤカン 代表取締役 福島庸夫さん

「創業当時は塩釜に本社を置き、多賀城、気仙沼、蔵王、青森など、全国に6工場を展開していました。その後、工場を気仙沼に集約して1980年に静岡の清水食品株式会社の100%子会社となり、株式会社ミヤカンを設立しました。当時は輸出が好調でマグロの缶詰が主力商品だったそうです」(株式会社ミヤカン代表取締役 福島庸夫さん、以下「」内同)

その後は清水食品の水産缶詰の製造拠点として、国内向けにマグロを主体にイワシ、サンマ、サバなどを使ったSSKブランドの缶詰を製造してきました。(震災前まで)

また、ミヤカン印のオリジナルブランドも手掛け、中でも気仙沼港で水揚げされているサンマを利用した缶詰は人気商品。一般的にサンマと言えば「かば焼き缶」を思い浮かべますが、ミヤカンでは醤油煮、味噌煮をメインで製造しています。

「気仙沼水揚げの魚を地元の工場、地元の調味料で味付けしたストーリーのあるものづくりをしています。サンマ、イワシ、サバなどの缶詰に使う醤油や味噌は、気仙沼に隣接した登米市のヤマカノ醸造さんのものを使わせていただいています。味噌は国産大豆から作られた仙台みそ、醤油もオリジナルで、どちらも魚によく合います。化学調味料も使っていません。」

このほか、唐辛子の辛味を利かせたピリ辛ツナも地元の人気商品。自社のHPでアレンジレシピも提案していることもあり、トーストの上に乗せて焼いたり、パスタにからめてペペロンチーノ風にしたり、様々な食べ方をされているのだそう。

利用頻度が多いためか、家庭でも24缶入りのケースを買って自宅に常備している人が多く、近隣の飲食店でも愛用されています。

▲ ミヤカンブランドの商品
こだわりのさんま味付【醤油煮】(左)とさんま味噌煮(中央)、ピリ辛ツナ(右)

「売上に占めるミヤカンブランドの比率は高くはありませんが、作った商品を直接販売することでお客様の意見をダイレクトに聞くことができます。それをモノづくりにも反映できるため重視しています。気仙沼は人口6万人ほどの小さな町ですが、地元に密着してどのご家庭にもミヤカンの缶詰が常備されている、という存在になりたいんです。」

また、ミヤカンブランドの缶詰を直接販売することはお客様を身近に感じることができる良い機会となっているそう。

「食べてくれた地元の方が『おいしかったよ』という言葉をかけてくれると、自分たちが作った缶詰がちゃんとお客様の手に届いているという実感も湧いてきて、従業員の皆さんの商品を作る意識も上がるんです」

また、今回のコロナ禍では、少し変わった方法で缶詰を販売したのだとか。

「できるだけ地元に貢献したいとの思いから、今回のコロナ禍では、三密回避、非接触型のドライブスルー方式での販売も行いました。初めての試みでしたが、反響が大きく、地元の新聞にも取材していただきました」

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