復興水産加工業 販路回復推進センター

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コラム連載・コラム

復興水産販路回復アドバイザーコラム

第12回 販路開拓・商談会マッチングスキルの向上について

今回コラムを書いていただいた
復興水産販路回復アドバイザーは・・・ 1031(とうざい)ビジネスコンサルティング
代表 石本 和治 氏
中小企業診断士、HACCP伝道師、
6次産業化プランナー、財務金融アドバイザー

専門分野販路拡大商品開発経営流通
小売販売マーケティングその他

震災から10年、未だ販路が戻らない事業者の方がいる中、新型コロナウイルスの影響も加わり、震災前の水準への売上回復に向けての対策はさらに難しさを増しています。

私自身過去の復興支援の経験から販路開拓において、いまだに市場が広がらない原因について見直しを図り、事業者の皆様と共に真の復興を目指し、アドバイスを行っておりますが、その際に気を付けているポイントがございますので紹介させていただきます。

①こだわりをもった商品づくりを行い、それらをきちんと伝えられているか?
  • ・鮮度・下処理方法などおいしさに関してどこまで追求し、他との差別化を打ち出せているか?
  • ・パッケージデザインが工夫されているか?(一見して御社の商品と分かるでしょうか?)
  • ・アピールポイントが分かりやすく表示されているか?
②工場や製造工程が安全であるか?
  • ・HACCPの考えを取り入れた衛生管理を行っているか?(本年6月から義務化されました)
  • ・7Sを守り不純物の混入等を避けているか?(風、ごみ、虫、髪対策など)
③バイヤーに対しての対策が練れているか?
  • ・消費者や「バイヤー」の意向を汲み上げた商品づくりができているか?
  • ・企業の特色や商品の特徴を「バイヤー」や消費者に十分伝えているか?
  • ・消費者や「バイヤー」に向けた情報発信を行い、それらを更新しているか?

「バイヤー」といっても百貨店やスーパー、食材宅配業、ネット販売、それぞれが顧客を抱え、異なる仕事を行い、さらに彼らをつなぐ中央の卸業者や仲卸業者の「バイヤー」がいます。

商談会でマッチングを行う際、ただ「バイヤー」を招聘しても、担当カテゴリーの違い、決定権の違いなどで結局面談しても商談に結び付かないことがないでしょうか。事業者の皆さんが、商談会の名刺交換でそうした役割を瞬時に把握することは難しいと思います。

そういった際に、アドバイザーとして一緒に商談の場に立ち会って、伴走支援を行っている旨を説明し、名刺交換をバイヤーと行い会社名や担当内容等を判断する手助けします。また、間に入って特徴や商品の良さをアピールするためのサポートをしながら、商談成立につながるよう事業者さんへアドバイスも行います。

あるアワビ養殖業者を訪問支援した際、海水をかけ流しにして育てた養殖アワビは9cmまでの大きさで出荷していました。関西大手百貨店のバイヤーに情報を伝えたところ養殖業が生産している9㎝サイズよりさらに大きいものに需要があるとバイヤーの意見があったため、より大きなアワビを育成するために、数ある水槽の中で一つだけ、かけ流しの海水の水流や養分の研究を行って、養殖期間の効率化を図り、コスト(原価)を抑えながら生産を行うことを養殖業者に提案。これが成功すれば百貨店との取引開始というところまで話が進んでいます。さらに、ブランド力をつけるためには販売先も選定するべきとのアドバイスを行い、百貨店や一流ホテルレストランなどへの提案方法についても助言しています。

また、大型百貨店の鮮魚売場のテナント運営バイヤーには、一艘買いのイベント提案を行い、市場に出ているブランド魚や加工品に限らず、釣り上げた魚をすべて販売する工夫を凝らしてもらうなど、バイヤーへの企画提案を含めいろいろな支援を行っています。

このほか、事業者の皆さんにはぜひ実際に売場を見ていただきたいと思っています。どのような売り方をされているか、価格はどれくらいか、パックされた容量はどれくらいか、どこと取引があるかなど、今後の戦略を考えるうえで大切な情報をたくさん得ることができるからです。

▲ 関西の百貨店鮮魚売場の店頭

今後も商談会シートの作成をはじめアフターコロナを見据え、刻々と変化していく需要を見極めながら、事業者の皆さんと流通の各「バイヤー」を結ぶマッチングの成功、販路拡大に向け、一層尽力させていただきますので、お気軽にご相談いただければと思います。

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