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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

震災後は「人と機械」総動員で

イワシの加工が好調なところに襲いかかったのが、2011年の東日本大震災でした。鴨安商店には茨城県と千葉県に合わせて3つの工場があり、最も海に近い波崎の新港工場にも津波が押し寄せました。

「フェンスの下の土がえぐられたり、工場内の壁にヒビが入るなどしましたが、そういったところは補修で対応しました。ただ、機械の故障というのは後から出てきましたね。」

さらに原発事故の風評被害も重なって、地元の魚をメーンに扱う新港工場の売り上げは半分になってしまったのだそうです。

「その工場も今は8割程度まで回復していますが、まだ回復途上です。ここから先は、たくさん量をこなしてどうにかなる問題ではないと思います。鍵を握るのは人材です。ところが震災後、それまで勤めていた従業員が何人も辞めざるを得なくなったり、実習生が突然全員帰国したりしました。社長として何よりつらかったことですが、今は新しい人が入ってきていて、震災前より人は増えているくらいです。若くて経験の浅い人をどう育てていくか。助成金などによって新しく導入した機械もありますが、それを入れて終わりではなく、そういったものをうまく使えるように技術を伝承していかなくてはなりません。工場もやっぱり、人なんです。」

▲ 切り身をつくるために新しく導入した「バンドソー」

▲ 切り身をつくるために新しく導入した「バンドソー」

新港工場では、今年からサケの切り身加工も始めました。地元の魚だけでは、どうしても魚が入ってこないことがあるため、安定供給が期待できるサケを年間を通して扱っていくとのことです。

「切り身で利益が出るかというと、今は難しい。でも一歩進んだ商いをするためには、人も機械も総動員して、そのための準備をしておく必要があると思っています。」

▲ サケの切り身加工を自動で行うロボット

▲ サケの切り身加工を自動で行うロボット

一昨年からは、従業員から職場環境や生産工程の改善のための意見を募り、それを進めていく「改善マラソン」を始めました。人材の定着によって、技術レベルの向上につなげます。

「機械の処理能力としては、切り身を1時間に4500個つくることも可能のようです。でも丁寧に切っていくにはそのスピードを捨てないといけない。数値目標は掲げていますが、今は品質の安定を優先して作業しています。」

スピードよりもまずは品質。
品質を高めたうえでのスピード化を図ります。

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