令和5年2月21日、「第20回シーフードショー大阪」において、「ムラサキイカの漁業と利用方法について」と題したセミナーが開催されました。 本セミナーでは、関西圏で馴染みの無いムラサキイカの魅力について事例を交えながら講演されました。
「全国いか釣り漁業協会」は、全国に数千隻もあるイカ釣り船の内、30トン以上のイカ釣り漁業者で構成されている団体です。なかには150~200トン規模の船や、500トン規模の大型漁船で実際にイカ釣り漁業が行われています。このような漁船では、釣ったイカを生きたまま船内で凍結することで、極めて高鮮度なイカを供給しています。
今回ご紹介するムラサキイカ(標準和名:アカイカ)は、船内で胴、耳、足、軟骨の4つの部位にカットした後、すぐに凍結しています。これまで主に東北地方で加工用に使われておりましたが、生食だと身が柔らかくて、モッチリしていて、紋甲イカに近い食感で、非常においしい水産物です。スルメイカの仲間で、これまで東北地方でしか流通されてこなかったことから、関西では主に珍味として食されています。 最近では、回転寿司等でも見られるようになり、生食需要も増えつつあります。さらに形はスルメイカに似ていて、身は60~70cmもある大きなイカです。肉厚なので使われ方も様々で、足、耳、軟骨とそれぞれに分けて出荷されています。
スルメイカは日本沿岸を回遊していますが、ムラサキイカは北太平洋の中心である日付変更線辺りを回遊しており、冬~春生まれ群と秋生まれ群に分かれます。 以前は、冬~春生まれ群を主に三陸沖で漁獲されていましたが、現在は主に秋生まれ群が漁獲されており、5~9月位に索餌域辺りで漁を行っています。主に1週間かけて漁場に向かい、イカを満載にして八戸港等に帰港します。
当協会のいか釣り漁業者は、ムラサキイカ漁とスルメイカ漁を兼業する漁業者と、スルメイカ漁を専業にする漁業者に分かれます。 兼業の場合、冬漁場と夏漁場がある内、八戸港を中心とした24隻のほとんどが夏漁場で漁を行っています。5~9月にかけてムラサキイカを漁獲、その後9~10月にかけてスルメイカを漁獲するために日本海へ向かいます。
一方で専業の場合は、石川県を中心とした17隻が、6~12月までスルメイカ漁を行っています。
2020年は、ムラサキイカの漁獲量が突出していますが、これは資源が極端に増えた訳ではなく、スルメイカ漁獲量が少ないと予想されたことで、ムラサキイカの漁を2航海行った結果、9,000トン程度まで漁獲量が増加しました。しかし、世界全体でイカの供給量が増えたために価格が上がらず、胴肉(ほぼ正肉)で約350円/kg程度で、そのほとんどが加工用として出荷されておりました。 2021年は、9月序盤にスルメイカが豊漁となり、ムラサキイカ漁よりスルメイカ漁に集中したため、ムラサキイカの漁獲量は約3,000トン程度となりました。 2022年も同様に、ムラサキイカの漁獲量は約3,000トンでしたが、世界的にイカが不漁となり、主に回転寿司店からの需要が高まったことで、約900円/kgまで価格が上がったようです。 本年はスルメイカの資源が芳しくないと研究所が評価していることから、ムラサキイカ漁に集中し、漁獲量は約8,000トン程度と予測しています。当協会では、600円~700円/kgの価格帯が望ましいと考えています。
昨年6月、「標準和名:アカイカ」と、鮮度も味も全く異なる南米(ペルー・チリ)から安価で大量輸入された「アメリカオオアカイカ」等の差別化を図るため、日本の漁船によって漁獲されたアカイカを、「ムラサキイカ」と名付けました。 認知度向上に向けて、水揚げ基地である八戸魚市場、函館魚市場、石川県小木漁協に対して、市場での呼称をムラサキイカとしてもらうように要請し、現在浸透を図っている最中です。 また、昨年は、生食需要の高まりで品薄になったこともあり、価格こそ高くなりましたが、元々は資源量が豊富で、流し網が許されていた時代には10万トン以上獲られていました。生息域が広いため、探り当てる必要はありますが、資源量は全く心配がいりません。
ムラサキイカは一本釣りのため、混獲もなく、環境にやさしい水産物です。日本の漁船が獲ったもので、高鮮度のまま処理をしており、衛生面にも配慮しているので安心です。そして船内で部位ごとに分けて加工処理~凍結を行っているので無駄なく利用できますので、特にこれまで流通の少なかった関西を中心に、ムラサキイカを食べていただきたいと考えております。
10年前(2013年)は、中・大型いか釣り船92隻の内、約31%(29隻)がムラサキイカ漁でしたが、2022年度は、中・大型いか釣り船40隻の内、約57%(23隻)となり、ムラサキイカの出漁割合が高まっており、漁業資源としての重要度が分かります。
漁獲は8月の水揚げ1回が大部分を占めていますが、2019~2020年は2回の水揚げがあり、年によっては冬漁(3月)に水揚げされるケースもあります。漁獲量は約3,000~4,000トンで、総じて安定供給されています。
胴肉…主に乾燥珍味用で利用されてきましたが、近年では生食用としても流通し、独特の食感が好まれています。
耳部分…主に塩辛用で利用されてきましたが、近年ではイカそうめん等の生食用としても流通しています。
足・軟骨部分…主に乾燥珍味や総菜で利用されています。タコの代用品としても利用されています。
例年は400円~500円/kgの価格で推移していますが、昨年は漁獲が少なく、例年と比べて倍以上の価格でした。 特に胴部分(開き耳取り製品)はほとんどが刺身原料になったと見られ、価格は1,000円/kgを超えましたが、漁獲数量が増加し、安定供給が続けば、例年の価格に戻る可能性もあります。 今期は冬漁がふるわず、3,000トン弱の水揚げ予定ですが、次年度は北海道や石川県の船も出漁見込みで、30隻以上が出漁となる見込みです。 ムラサキイカの潜在資源量は大きく、スルメイカの資源動向も不透明であることから、今後も需要増大が見込まれます。
アカイカは標準和名ですが、現在大部分が「ムラサキイカ」として流通されています。 ムラサキイカは、亜熱帯から亜寒帯域に広く分布していて南北に回遊し、寿命は約1年です。 メスの方が大型化し、さらに漁場に入ってくるのもメスのみなので、流通して食卓に上がるムラサキイカはほぼ全量がメスです。かつては、流し網漁で10万トン以上漁獲されていたため、資源としての潜在能力はかなり高いと考えています。 5~350トン程度の船で、かつ魚灯を用いて釣り上げる漁業の大部分を占めているは、スルメイカ漁です。しかし、スルメイカの資源量がかなり不安定な状況で、海外産イカも漁獲量が減少し、さらに漁船の数まで大きく減少しています。これによって国内のイカ供給量も大幅に不足している状況で、北太平洋に広く分布するムラサキイカの資源に再び注目が集まっています。
これまで一般的に5~8月がムラサキイカの漁期と言われてきましたが、水産研究・教育機構では、これを延長する事で国内の流通量を増やすことができないかという調査を行っています。 さらに、わずか30隻の漁船が、日付変更線付近の広大なエリアから漁場を発見しなければならない事も大きな課題となっています。かつては隻数が多かったため、漁場の発見は比較的容易でしたが、現在の状況下では、どれだけ効率的に漁場を発見できるかが重要であり、これについても同様に調査を行っています。 それから、ムラサキイカの認知度がまだ低いため、需要を創出する必要性もあります。今までムラサキイカを使っていなかったユーザーに紹介しながら、現状のイカ消費構造の分析や、新たな需要についても調査を行いました。
平成30~令和2年度まで、大型いか釣り船第三十開洋丸を用船させてもらい調査を行いました。 その結果、これまでは5~8月しか漁獲量ができなかったとされていましたが、9~10月にも相当数の漁獲が得られる漁場を発見することができました。海洋学的にこの漁場を分析してみると、亜寒帯前線付近に漁場ができることが分かってきました。この結果に基づき、漁期は9月末まで延長できるとの見込みが立ちました。
さらに漁場をピンポイントで発見できる技術開発が必要と考えています。現在は水温の壁構造に着目して、調査を行っています。下図には8度の水温が水深何メートルにあるのかを3Dで表していますが、崖のように見える場所に漁獲があるという事が見えてきました。ある一定の水温の壁を超えると、大きく水温が下がってしまうことから、水温差に耐えられずに滞留するのではないかという仮説を立てて調査を行っています。 このように、海中の情報を基に漁場を予測する手法をとっていますが、さらにチャレンジングな漁場発見手法の開発としては、環境DNA技術を用いて海水中のDNAを分析する手法の開発も行っています。現状では、船上でイカのDNAを分析し、そこに漁場があるかどうかを判断する所まで進んでいます。ただし、分析に2~3時間かかるので、時間を短縮する事が我々の課題となっています。
現在のイカの需要構造は見事なピラミッド構造が存在します。 トップに君臨するのはスルメイカの鮮魚で、その下には外国産スルメイカやモンゴウイカの刺身・寿司商材、さらに下にはアメリカオオアカイカやアカイカの一夜干し商材、さらに下に行くとボイル商材、調味焙焼・総菜と続きます。 ムラサキイカは、これまでは主に調味焙焼・総菜、短冊・リング商材として使われており、ヒエラルヒーとしてはかなり下位となりますが、こういった現状を変えられないものかと調査しています。 モンゴウイカの刺身・寿司商材まで、ムラサキイカを引き上げられないものかと考えています。
ムラサキイカが生食に向かないかというと決してそうではなく、船上処理はスルメイカと同じプロセスなので、生食に向かないとは考えられません。 さらに加工業者様のムラサキイカに対する評価では、アンケート結果から見ると複数の業者様が刺身商材として使ってみたいと回答されています。ただし、課題もあり、難しいと回答された加工業者様からは、ムラサキイカの皮が厚くて扱いづらいと回答されているように、皮処理の部分でブレイクスルーが可能であれば、ムラサキイカはもっと使いやすくなると言われています。
そこで注目したのが、外国産モンゴウイカです。 モンゴウイカの輸入量と輸入金額の推移をみると、ここ最近は、わずか6,000トンまで輸入量が減り、それに伴い単価も大きく上がっています。さらに、水産流通適正化法の施行にともない輸入量減少に拍車をかけているという状況もあることから、これまでモンゴウイカを使われていたお客様に対してムラサキイカを紹介し、試していただくことで、代替品として評価を頂いているのが現在の過程です。
今後の計画としては、漁場開発手法の高度化を進めると共に、
といった、ムラサキイカの販路拡大に向けた取り組みを行っていきたいと思います。
令和5年2月22日、「第20回シーフードショー大阪」において、「古くて新しい実力食材『ほや』 マイナー食材活用で固定客が増えた店」と題して、セミナーが開催されました。 本セミナーでは、マイナー食材である「ほや」の魅力に関して事例を交えながら講演されました。
ほやほや学会は、東北産「ほや」の認知度向上・販路拡大をミッションに掲げて活動をしています。 「ほや」は、東日本大震災前まで、全国生産量の8割を宮城県が占めていた食材でした。震災後に「ほや」の普及活動に携わるようになりましたが、「ほや」を知っている人、食べたことがある人、好んで食べる人、それを広めていく人、喜んで扱う人が増えていかないと普及拡大は難しいものと考え、市場を育て、販路を広げ、裾野を広げていく活動を行っています。 この他、私は「宮城ほや協議会」の会長も兼任しておりますが、宮城県内には「ほや」を扱う事業者様が沢山おり、以前から皆で力を合わせて「ほや」を広めなければといった課題認識があったことから、2021年9月に協議会を発足し、24社の加工事業者様と共に活動を行っております。「ほや」の品質向上や、ブランド化、活用方法の提案などをチームで取り組んでおります。
東北産品である「ほや」は、宮城県の生産量が最も多く、岩手県、青森県、北海道でも生産されています。消費量では韓国が世界で最も多く、チリ、フランス、イタリア、ギリシャ、スペインでも消費されています。チャットGDTを用いて調べたところでは、中国、北米、オレゴン、メキシコなどでも食されているようです。 「ほや」は2,300種以上も生息していますが、知っている限りでは食用は5~6種類です。展示会などで主に紹介されているのは「まぼや」で、北海道では「あかほや」を「ほや」と言うこともあります。韓国では、小さい「えぼや」、「白ぼや」、「からすぼや」が主に食されています。「ほや」の食べ方は、ほとんどの地域で、新鮮で海の香り・味がする生食が中心です。 日本で食されている「ほや」は養殖が主流で、天然採苗・人工採苗をして栽培しています。典型的な養殖方法はロープに吊るして養殖し、3年半以上をかけて出荷します。安定生産、安定供給が可能な水産物です。
2010年まで、「ほや」の生産量は宮城県が全国の8割を占め、その内7割は韓国へ輸出されていました。 韓国は人口当たりの消費量が日本の約11倍と、消費量こそ多いものの、「ほや」の病気等の理由で需要に見合うほどの国内生産ができず、2000年代前半から日本からの輸出が増え、伴って宮城県の生産量も増えていきました。 しかし、2013年の東日本大震災を受けて、韓国は東北~関東8県からの水産物輸入禁止措置を行い、現在まで東北産「ほや」の輸出は止まっている状況です。一方韓国は、自国の生産強化に加え、北海道産「ほや」の輸入でまかなっています。2021年の地域別生産量では、宮城県が47%で4,400トン、北海道が37%で3,500トン、岩手、青森と続いています。北海道では2010年36トンに比べて100倍近くも生産量が伸び、一大産業化として成長しています。
「ほや」の状況はマイナー産品ですが、質が高く、コアなファンが沢山いて、消費を支えています。 売り先が少なくて困っているから食べてくださいというスタンスではなく、安定生産、味が良い、値段が手ごろ、栄養価が高い、鶏肉やほたてと同様にアレンジがしやすい、コアファンが多い等、実力で勝負していきたいと考えています。 これまでに様々な現状調査を実施しましたが、20~40代160人の女性に新鮮な「ほや」を食べて頂いたところ、8割が「また食べたい」「おいしかった」と評価して頂きました。 新鮮な「ほや」を食べて頂くだけで、沢山の方においしいと知っていただく機会になります。万人受けはしませんが、際もの好きだけではない食材と評価をいただいております。 「ほや」の旬は夏で、冬はあまり食べません。「ほや」を広めるにあたって、旬の「殻付きほや」を提案するのではなく、鮮度が良いまま「冷凍したほや」の提案を飲食業の方々に行っています。2020年に開催した「冬に食べようほやフェア」には日本全国から150店舗もの参加がありました。 「ほや」を普段から扱っている店舗、初めて「ほや」を扱う店舗等、参加理由は様々でしたが、2~3品以上の料理を提供している店舗にはお客様が集中し、「ほやの集客力を甘く見ていた」との感想まで聞かれましたが、特にコアファンはこの機会に色々な食べ方を食してみたいと考えているようで、バリエーション豊富な店舗が選ばれる傾向にありました。
飲食業の中には初めて調理される方もいるので、提案の際はいつも説明を心掛けています。 食べた事がない/調理した事がない方には、「ほやは生食だとウニのような味で、食感は貝に似ており、火を通すとカニに似た味で、乾燥させると唐墨に似た味で、殻はさくさん出汁がでるので甘味・旨味等の隠し味にすると差別化ができます」といったエッセンスだけをお伝えし、普段の料理や食材に合うようにアレンジしてくださいとお願いしています。 宮城県内のとある大学研究室から、「生徒が“ほや”の新メニューを提案したいと考えているが、受け入れてくれる飲食店はいるのか、可能性はあるか」との調査依頼があり、「冬に食べようほやフェア」で定番外のほやメニューを提供していた21店舗に対して、オンラインでインタビュー調査を行いました。 その結果、「生産者やほやのことを教えてくれた方との出会いをきっかけに、ほやの課題解消を一緒に取り組みたい、応援したい」、「苦手な人が多いのであえて挑戦したい」、「他店との差別化を図るために、ほやのオリジナル料理を提供したい」、「ほやの可能性を試したい」等の回答があり、自身の力で何とかしたいといったチャレンジ精神が旺盛な店舗が多いように感じました。 さらに、「ほや」のアレンジメニューはお客様から評価されたのかを伺ったところ、21店舗中20店舗がお客様から「おいしい」と評価いただいたと回答されました。ほやメニューをオーダーされた方の割合はさほど多くありませんが、注文された方からの評価は高く、リピートに繋がっているようです。
インタビューを行った店舗の実例を、一部ご紹介します。
1974年開業の老舗ビストロで、現在では70種以上の「ほやメニュー」のレパートリーがあります。 きゅうりのビネグレットソースと新玉ねぎのムースを「ほや」の刺身にかけた「ほやのカルパッチョ」は、あまりに評判が良すぎて、魚介系のカルパッチョはほやのみにしたシーズンがあったとのことでした。 その他、ほやほや学会とコラボしたイベントで、ほやのフルコース(全7品)を提供したところ、とても好評だったそうです。
「ほや」を定番メニュー化しており、カルパッチョ、フリット、酒米のリゾット、ピザ等、様々な種類の「ほやメニュー」を提供していますが、評判がよくて継続されているとのことでした。 主に「冷凍ほや」を使われていますが、コストも廃棄ロスも少ないため、コロナ禍で来店数が少ない時期も、使い勝手が良い「ほや」の存在にとても助けられているとのことでした。 「ほや」は、ウィスキー・焼酎・ワインと何にでも合うので、お酒も料理の種別も選ばない良い食材と話されていました。
元々は「ほや」に良い印象を持っていなかった森ッ田さん。提案された鮮度のよい「ほや」を気に入り、現在は夏に殻付き、冬に冷凍と使い分けながら、一升漬けやてんぷらなどのほや料理を通常メニューで取り扱っています。 鮮度の良い「ほや」を扱うことで、その他の食材も鮮度が良いとの印象に繋がるとのこと。象徴的な食材として取り扱っているそうです。
以上のようにインタビューを受けられたほや取扱い店舗には、地域食材、地産地消、生産者の顔が見える食材、手作り、環境・社会問題、ストーリー等をコンセプトにおく店舗が大多数を占めており、30代以上の食にこだわりのある客層をターゲットに、「ほや」のメニューを2品以上定番化して、アレンジメニューとして提供されている傾向がみられました。
「ほや」は鮮度落ちが早く、水揚げから時間が経つほど独特の匂いが強くなり、フンの匂いもつきやすく、鮮度が命の食材です。 鮮度落ちした「ほや」が多く流通する事で、イメージの低下に繋がっていることから、私達は鮮度の良いおいしい「ほや」を流通させる努力をしています。 「宮城ほや協議会」では、「ほやの極み」というブランドを策定し、①殻付きほやは水揚げから2日以内に消費すること、②真水を吸わないようにすること、③冷やした状態を保つこと、という基準を設けました。 昨年始まったばかりなので、流通量や認定事業者こそまだ少ない状況ですが、このような取り組みを通じて品質向上に努めていきたいと考えています。
「ほやの極み」をブランド化しても、「2日以内の消費」を量販店に求めるのは難しく、取り扱っていただく店舗を増やすことは困難です。 そんな中、昨年から関東でチェーン展開されている回転すし店舗で、殻付きの「ほやの極み」を、2か月ほどフェアを開催していただきました。管理の難しい食材を取り扱うことで、店舗の付加価値や評価が上がると判断し、殻付き「ほやの極み」にチャレンジいただいた結果、フェアは好評だったそうです。
これからも地域や県などと連携を図りながら、消費者を育てると共に、SNSを上手に活用して取り扱い店舗にお客が来店される仕組みを構築することで、マイナー食材である「ほや」の生産者と、取り扱い店舗がWin-Winの関係になるようにできればと考えています。 今後とも、「ほや」を一緒に広めて頂けますと幸いです。