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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第15回岩手県株式会社井戸商店

ものづくりの灯をともし続ける
「イカのアイデアマン」

JR釜石駅(岩手県釜石市)の駅前にある「鉄のモニュメント」には、こう刻まれています。

▲ 2007年につくられた「鉄のモニュメント」も津波被害に遭った(JR釜石駅前)

▲ 2007年につくられた「鉄のモニュメント」も津波被害に遭った(JR釜石駅前)

「ものづくりの灯を永遠に」

その灯の火種は、道路を隔てた向かい側にある新日鉄住金釜石製鉄所で保存されている「高炉の火」。5年前の震災時、ガスの供給がストップするなどしてモニュメントの火は一時的に消えていましたが、その年の12月1日(鉄の記念日)に再点火して以降は、ものづくりの町・釜石の象徴として、そして復興の旗印として、24時間絶やすことなく火をともし続けています。

この町で、ものづくりの魂を宿すのは鉄鋼業界だけではありません。
水産の世界でも負けじとものづくりにチャレンジする人がいます。それも、イカに特化して。

▲ 井戸商店社長の大橋武一さん

▲ 井戸商店社長の大橋武一さん

井戸商店の社長、大橋武一さんはもともと東京で働くシステムエンジニアでした。この会社で働くようになったのは18年前のことです。

「先代社長の長女が、私の妻なんです。私たち夫婦がまだ東京にいた頃、先代が『跡取りがいないから会社を畳む』というので、それなら私に継がせてほしいと申し出て、脱サラして釜石にやって来ました」(大橋さん、以下「」内同)

システムエンジニアの前は、地震や地熱を探査する会社でデータ分析などの仕事をしていたという大橋さん。コミュニケーションスキルに自信があるわけではないといいますが、水産の世界では漁業関係者やスーパーのバイヤーなどさまざまな人たちとの対話が常に発生します。転職に至るまでに、迷いなどはなかったのでしょうか。

「これまでやってきた仕事はどれも好きでしたが、前職のシステムエンジニア時代は、どちらかというと人を管理する仕事が多かった。そっちもものづくりの世界ではありますが、もっと自分のアイデアでものづくりがしたいという気持ちが強かったので、釜石に来る時は即決でしたね」

ものづくりのためなら、不慣れなことからも逃げない。分からないことはどんどん周りに聞いて、経営者としての経験を積み重ねてきたのです。

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