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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第35回宮城県水野水産株式会社

旅する蒲鉾――塩釜から日本全国、そしてニューヨークへ

日本有数の蒲鉾(かまぼこ)の生産地、宮城県塩竈市で「水野蒲鉾」のブランドを展開する水野水産。同社社長の水野暢大(のぶたけ)さんの名刺には、水産加工会社の経営者としては珍しい肩書きが載っています。

その肩書きとは、「薬剤師・衛生検査技師」。この業界で必要とされるわけではない難しい資格をあえて取ることになったのは、父・水野忠さんが会社を継ぐ“条件”としていたからです。

▲ 薬剤師の顔も持つ水野水産社長の水野暢大さん

▲ 薬剤師の顔も持つ水野水産社長の水野暢大さん

「父から『この会社を継ぐなら薬剤師の免許を取れ』と言われていたんです。そこで私は薬科大学の衛生薬学部で食品衛生を学び、薬剤師の免許を取りました。当社では私と、私の妻である専務も薬剤師の免許を持っていますが、同業他社で持っている方は聞いたことがありませんね。確かにこの仕事をするための必須資格ではありませんが、薬剤師の免許を持っていた父にはその重要性がよくわかっていたようです。父は食品業界でまだ衛生管理の考えが浸透していなかった時代から、『これからは食品業界でも衛生管理が問われる時代になる』と言っていて、実際その通りになりました」(水野暢大さん、以下同)

消費者の食品衛生への関心が高まっている昨今、食品衛生管理方法を定めたガイドライン、HACCP(ハサップ)の認証を目指す水産加工業者が増えています。水野水産でも2014年に、築40年の第一工場と築10年の第二工場で日本とアメリカのHACCPをそれぞれ取得しました。基準をクリアするには工場設備への投資や従業員への教育が欠かせませんが、古い第一工場でもHACCPを取得できたのは、水野さんに衛生管理の知識があり、徹底した衛生管理を親子で長く維持してきたからなのでしょう。

「父に言われた通り薬剤師の免許を取っておいてよかったと思います。HACCPを取得する際にも、大学で勉強していたことが役に立ちました。工場内の夜間の落下菌の計測なども昔からずっとやっています。アメリカのHACCPも併せて取得したのは、海外展開する上でこれから必要になると考えたからです」

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