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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第101回宮城県株式会社 丸壽阿部商店

安全でエコな生ガキを、ラムサール条約の地から

2018年10月に、海藻の藻場としては国内で初めてラムサール条約に登録された、宮城県南三陸町の志津川湾。暖流と寒流の影響を受けるリアス式海岸の湾内では、カキ、ワカメ、ホヤ、ギンザケなどの養殖が盛んに行われてきました。

丸仁水産会長の高力秀明さん。社名は長男で社長の仁秀さんが由来

▲ 志津川湾上に浮かぶカキの養殖用ブイ

東日本大震災の津波により養殖施設は壊滅的打撃を受けましたが、その年の秋には一部施設で養殖が再開。現在は震災前よりも規模が縮小しているものの、自然との調和を重視した養殖事業が行われています。
その志津川湾を望む高台で、生ガキやワカメ、コンブの加工を営む丸壽(マルジュ)阿部商店。同社専務の阿部寿一さんは、地元水産物への自信を隠しません。

丸仁水産会長の高力秀明さん。社名は長男で社長の仁秀さんが由来

▲ 環境の良さを語る丸壽阿部商店専務の阿部寿一さん

「宮城県のカキ産地といえば松島などが有名です。松島では江戸時代からカキの養殖が行われているようですが、実は南三陸町にもカキにまつわる古い歴史があるんです。町内には縄文時代の貝塚が複数あり、復興の工事をしようとした時にも出てきたほど。生ガキの味の評判もよく、他県のカキ産地から『そっちのカキがおいしいから』と注文が入ることもあります。リアス式の山々から志津川湾に注ぐ川の水がワカメなど海藻類の生育にいい影響があるとも言われますし、志津川ダコなども有名ですよ」(阿部寿一さん、以下「」内同)

丸壽阿部商店の創業は1975年(昭和50年)。社長である阿部さんの父・壽征(ひさゆき)さんが、地元のカキの買受人となることで事業が始まりました。同社はカキの生産者から原料を買い取り、自社工場で洗浄、選別、梱包をして出荷しています。

「志津川湾や気仙沼湾などで生産される、宮城県産の生ガキが主力製品です。それ以外にワカメの加工も行っています。カキの水揚げのピークが10月から翌2月、ワカメの水揚げのピークが3月から4月なので、生産者も私たち加工業者もワカメとカキの両立が可能なんです。どちらかが悪い年でもどちらかがよかったりするので、リスク分散にもなっています」

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