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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第132回千葉県株式会社いとう商店

サバの落し身製造ラインを導入して量産体制を構築

そんななか、もともと取引のあった会社から、「業務用のサバの落し身の製造ができる工場を探している」という問い合わせが入ります。長年にわたり、確かな商品を納品してきたからこその、声がけだったのでしょう。

「サバの落し身の試作品段階では品質をクリアしていたのですが、既存の設備では量産体制がとれず、取引開始に至ることのできない状況でした。ただ、この商機を逃してはいけないと思いました」

そこで、2020年3月に販路回復取組支援事業を利用して導入したのが、魚類頭取機、さば内臓取機、裏ごし機、二軸スクリューポンプ、X線検査装置、凍結機、冷凍機です。

これにより、サバの落し身について、歩留りを上げながら日産4トンの量産化を実現。これまで手作業で行ってきた作業を機械化した結果、約20人で作業していた製造工程を5人にまで省人化。同じ時間で生産できる量も2倍になるなど大幅に生産能力がアップしました。

▲ 取材当日もサバの落し身の製造ラインがフル回転していた
二軸スクリューポンプで充填する
▲ 二軸スクリューポンプで充填する
X線検査装置。品質管理の面から取引先からの信用を得ることにつながった
▲ X線検査装置。品質管理の面から取引先からの信用を得ることにつながった

さらに、凍結機や冷凍機などの導入により温度管理能力を増強させることで、定番商品であった「イワシのつみれ」や震災により喪失してしまった冷凍製品等の製造についても同様に効率化することができたほか、これまで以上に鮮度が良い状態での保管が可能となりました。この品質アップは、大手顧客との取引において大きな強みとなりました。

しかしながら、直近の売上は、まだ震災前の約6割とどまっています。この強みをいかしてさらなる販路開拓を実現したいところですが、導入が2020年3月。同時にコロナ禍に見舞われ、新たな販路を開拓するにはまだ至っていません。それでも伊藤さんは言います。

「凍結能力のアップに加え、X線検査装置も導入できたことで、一番良かったのは、なによりも取引先からの大きな信用を得たこと。このことで、必ず今後につなげられると思っています」

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