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展示会レポート「東北復興水産加工品展示商談会2025」レポート

「東北復興水産加工品展示商談会2025」レポート

 今回は、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県から、130社の水産加工業者等が出展しております。その中から、出展ブースの一部をご紹介いたします。

青森県  成邦商事株式会社

 青森市の成邦商事株式会社は、食品安全に関する国際規格「FSSC22000」の認証を取得した安心・安全な品質の商品を提供しています。
 蒸しホタテ、ホタテフライなどホタテを使った商品が主力で、なかでもイチオシは青森県の郷土料理を手軽に味わえる「ほたて貝焼きみそ」とのこと。ご家庭で紙容器のまま卵を入れてレンジで加熱するだけ出来上がる簡単調理で、芳醇なほたての香りとふわふわの卵によく絡んだ優しい出汁は心が落ち着く味わいです。
 そのほか、バイヤーの関心を集めていたのは加工の際に廃棄してしまう貝ひもをカリカリ食感に揚げた「ホタテ貝ひもチップス」。おいしさはもちろん環境にも配慮した商品づくりをされていました。

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青森県  島倉水産株式会社

 主に輸入イカの製品をメインに製造を行っている島倉水産株式会社。
 こだわりの製法で作られた「いかの七輪焼き」などの焼きイカが主力商品ですが、今回の展示会でのおすすめは「極上いかの塩辛」。希少なスルメイカをふんだんに使用し、クセがなくどなたでも食べやすい味わいとなっています。
 このほかにも「マヌル(にんにく)焼きゲソ」「いかの軟骨チャンジャ風」「焼いか軟骨」「ちびっこ焼きイカ」など、ラインナップは多数。味付けや使用する部位などのもバリエーションが豊富で、イカの魅力を最大限に引き出した商品づくりをされていました。

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岩手県  有限会社早野商店

 「身体に優しい商品作り」を目指し、合成着色料・保存料・化学調味料などを使用しない商品を作り続けている下閉伊郡岩泉町の有限会社早野商店。
 新年のお祝いに欠かせない「昆布巻」や、紅白の華やかなパッケージが印象的な「牡蛎佃煮」をアピールするため、今回の展示会に参加したとのこと。「昆布巻」は歯ごたえ十分の三陸産の昆布を使い、芯は牡蠣、三陸鮭、ニシンの3種のラインナップがあります。「牡蠣佃煮」は味付け控えめで柔らかく牡蠣の形がしっかり残るように炊き上げ、香りと旨味が濃厚。丁寧に作られたな商品は、特別な日や贈り物にぴったりです。

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岩手県  有限会社木村商店

 岩手県の陸中海岸のほぼ中央に位置する下閉伊郡山田町で「三陸の浜のおふくろの味」を作り続ける有限会社木村商店。
 素材の「味」と「色」を生かして昔ながらのおいしさにこだわり、化学調味料、添加物、着色料を使わず、心を込めて作られた商品が特徴です。
 おすすめは、「磯どんぶりの素/帆立」とのこと。代々伝わる独自の方法でつくられた天然だしが後を引く美味しさで、ご飯にかけるのはもちろん、出汁がしっかりしているので蕎麦にも合います。このほかにも、「一夜干し」「いかの塩辛」「いかめし」など、昔ながらの伝統的な商品のほか、「帆立のグラタン」「かきのドリア」など洋風の商材も豊富で、三陸の原料を使った多種多様なアイテムが並んでいました。

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宮城県  株式会社カネダイ

 気仙沼市にある株式会社カネダイ。かに・えび加工を主力として加工を行っているため輸入原料が中心ですが、今回の展示会では、東北開催であることから、前浜の原料を使用した製品を中心に提案を行っているとのこと。
 中でも宮城県産の銀鮭で製造した「宮城銀鮭西京漬け」や、近年水揚げが安定しているマイワシを使用した「骨までやわらかイワシ生姜煮・梅肉煮」が量販店のバイヤーからの評価が高く、個別商談でも外食向けの商談が前向きに進んでいるとのことでした。

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宮城県  有限会社ムラカミ

 気仙沼市の有限会社ムラカミは旬の時期のワカメを使った塩蔵わかめを主力として製造しています。
 近年、海水温上昇の影響で原料のワカメに変色・傷が増えており、商品にならず廃棄するワカメが増加している状況を改善するため、この規格外のワカメの有効活用した「チーズdeわかめ」を開発し、今回のイチオシ商品としてご紹介いただきました。「チーズdeわかめ」はフリーズドライ加工したワカメにオリーブオイルとクラフトチーズ、アーモンドを混ぜ合わせ、気仙沼の天然塩で味付けしたもので、バケットやトーストに塗ったり、サラダドレッシングとしても楽しめます。ワカメは和食の商材として使用されることが多いですが、これからは洋食にも普及できるようアピールしていきたいとのことでした。

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宮城県  水野水産株式会社

 「水野蒲鉾」のブランドを展開する塩釜市の水野水産株式会社。
 ブースではさまざまな種類の揚げ蒲鉾を提案されておりましたが、今回は青のFマークがついた「水野のFシリーズ」(冷凍揚げ蒲鉾)の新商品「おでん でん吉」が特におすすめとのこと。
 この商品は冷凍のおでん種とつゆのセットとなっており、鍋に入れて煮るだけで美味しいおでんができ上がります。食感や食味が低下しない水野水産の独自製法により冷凍流通を可能にし、賞味期限も従来の冷蔵品では7日だったものが、冷凍品は360日に延長。食品ロス削減にもつながったほか、これまで賞味期限の関係でお届けできなかった販売先にも、提案できるようになりました。

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福島県  有限会社海幸

 切身や漬魚製品、フライ半完成品などを製造する有限会社海幸。いわき市漁港などで買い付けたカジキ、ヤナギガレイなど地元の鮮度のいい魚を使った製品が自慢です。学校給食で出される福島県の郷土料理「「カツオの揚げ浸し」用の切身なども製造し、地域の食文化の継承に貢献しています。
 元々業務用の商品を主体として販売している同社ですが、いわきの郷土料理をより多くの人へと広めるため小売用に「あんこう鍋」を開発。スーパーや百貨店等での販売も好評で、今回の商談会でも訪れるバイヤーからの反応も上々とのことでした。

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福島県  カネセン水産有限会社

 いわき市でタコ類を専門に加工を行うカネセン水産有限会社。常磐ものにこだわり、蒸し上げ真タコ、釜茹でやなぎタコなど伝統的な加工品のほか、スライスしたタコに梅酢、秘伝醤油、ピリ辛味、キムチ味などの味付けをした「味つきつまみたこ」シリーズなども人気です。
 中でもイチオシは「たこ飯の素」。パッケージデザインをより親しみやすいよう刷新したそう。ゴロっとしたぶつ切りのタコは、すでにある程度加熱されているため、お米と一緒に炊き上げた後も縮みが少なく存在感抜群。今回の商談会では食堂やおにぎり専門店などの方と前向きなお話が進んでいるそうです。

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茨城県  小沼水産株式会社

 かすみがうら市にある小沼水産株式会社は、明治期に創業した老舗の佃煮屋さんで、ワカサギ、シラウオ、川エビなどの伝統的な佃煮のほか、近年はアサリ、ハマグリ、シジミなどを使ったソフトな食感の浅炊きシリーズも好評。
 たくさんの商品が並ぶブースの中で一番のおすすめは「うなぎ肝佃煮」とのこと。鰻の養殖・加工を行っている鹿児島県のマルマン山田水産の霧島湧水うなぎの肝を使用。通常では廃棄される肝を活用した商品で、食品ロス削減にも一役買っています。肝のほろ苦さと旨みに佃煮の甘辛の味がマッチしてお酒のつまみにもぴったりです。

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千葉県  株式会社いとう商店

 創業から130年以上の長きにわたり旭市で水産加工を営む株式会社いとう商店。
 主に銚子港で獲れたイワシを凍結原料として販売するほか、つみれやフィレ、サバの切身や落とし身などの加工も行っています。同社の強みは、地元で揚がる魚の“目利き”。顧客の用途によって最適なものを買い付けし、提供しています。
 今回一番のおすすめは「いわし煮付」とのこと。鮮度の良い銚子産のイワシを骨まで柔らかく煮た商品で、開封後すぐに食べられます。常温保存が可能なため、お土産品としての需要も高く、千葉県内の道の駅や、セレクトショップでも人気とのことでした。

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