企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します
第154回千葉県株式会社大一奈村魚問屋
冷凍庫や段ボール凍結ラインの新設で供給体制が整ってきた大一奈村魚問屋。さらに坂本社長の代になって、安心安全な魚を届けるために、HACCPの取得も実現しました。
「坂本社長はフランクで、従業員にも積極的に話しかけてくれるので、会社の風通しも、今はすごく良くなっています。実は以前から、HACCP取得を目標にして、設備なども整えていたのですが、なかなか進んでいませんでした。社長が取得実現を目標に決めてからは、従業員も本気で協力してくれたのが大きかったと思います」(遠藤さん)
HACCPの取得を機に、製造に対しての意識も高まり、従業員の結束も固まってきたのだそうです。
そして大一奈村魚問屋にはもうひとつ強みがあります。それは、今回同席してくれた課長の遠藤さんをはじめ、幹部の年齢が非常に若いこと。遠藤さんは38歳。そして、専務や工場長も同世代。坂本さんも、「HACCPをとる時にも、彼ら若い世代の尽力が大きかった」と太鼓判を押します。
実は遠藤さんは、創業者のお孫さん。子どもの頃から、ずっと大一奈村魚問屋に入りたいと願っていましたが、一度は家業を継ぐために断念したのだそう。しかし、子どもの頃からの夢を諦められず、平成28年に第一奈村魚問屋に入社しました。
「僕は初孫だったせいか、おじいさんに随分面倒を見てもらいました。幼稚園の頃から工場に遊びに来て、従業員さんのフォークリフトに一緒に乗せてもらったのが楽しくて。ちょっと遠回りはしましたがやっと夢がかなったので、今後は良い商品を作ってたくさんお客様に届けたいです。社長がどんどんアイディアをくれるので、それを実現させていきたいですね」(遠藤さん)
一昨年、新卒で女性社員も入社し、男性に交じってフォークリフトを運転するなど、バリバリ活躍しているのだそう。社長も含め、震災後に入社した新しい人材、若いパワーが、銚子の老舗、大一奈村魚問屋をより一層パワーアップさせているようです。
株式会社大一奈村魚問屋〒288-0002 千葉県銚子市明神町2-205-3
自社製品:冷凍加工(サバ、イワシ、サンマ、カツオ、マグロ等)