復興水産加工業 販路回復推進センター

 

販路回復・助成事業・アドバイザー 相談の申し込み

企業紹介企業紹介

企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第155回宮城県マルト石森水産

スピード感を持って工場を再建

海の程近くにあるマルト石森水産の工場は、東日本大震災の津波ですべてが水に浸かり、多くの設備が流失しました。工場裏手の小高い土地にあったご自宅も、1階にある神棚のすぐ下まで水が上がりました。

「翌朝、目覚めた時、夢であってくれと願いました。しかし現実でした。自分たち家族のことを考えるだけで精一杯でしたが、一方で仕事を1日でも早く再開しなければとも思っていました。生活のためというよりも、うちに魚を売ってくれる漁師さんたちが困っているだろうなと思ったんです」。

石森さんは、さまざまな補助事業の開始を待たずに、早い時期に施行された1/2補助の制度を活用して工場を建て直し、震災の年の10月には仕事を再開。魚を運ぶトラックも自前で準備しました。時間はかかりましたが、徐々に売上は回復。しかし、アナゴの加工処理は、設備不足によってやむなく縮小していたことから、震災前の売上にはなかなか回復しませんでした。そうこうしているうちに、震災前に販売していた広島県を始め、兵庫県、岡山県といった西日本からの引き合いが徐々に増えていきました。背景には、美食ブームやインバウンド需要による寿司や日本食人気の高まりがあったようです。

そこで令和元年、販路回復取組支援事業の助成金を活用し、水槽・冷却水循環装置、そして製氷装置を導入するに至ります。

「作業は、以前とは比較にならないほど楽になりました。設備導入前は、製氷装置がありませんから、石巻の市街地まで、わざわざ氷を買いに行っていたんです。片道、40~50分はかかりますし、足りなくなれば何度でも通いました。それが、この設備を導入したことで、氷を買いに行っていた時間を他の作業に回すことができるようになり、仕事の効率が格段に上がりました。また、冷却水循環装置のおかげで、水温計とにらめっこして調整していた水槽の水の温度管理も、ボタン1つで済むようになり、今では機械任せです。以前は、夜中に起きて水温調節のために手作業で氷を足していたのですから、体力的にも精神的にもとても助けられています」。

▲ 支援事業の助成金で導入した水槽・冷却水循環装置(左)と製氷装置(右)。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
TOP